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蓄のう症・副鼻腔炎
蓄のう症(副鼻腔炎)とは、鼻腔周囲にある大小の空洞(副鼻腔)に、風邪などが原因で炎症が起こることにより、膿がたまる病気です。
副鼻腔炎の種類
- 急性副鼻腔炎
風邪や喘息などの細菌による感染が原因で起こります。
通常は、1~2週間で治ります。 - 慢性副鼻腔炎
急性副鼻腔炎を繰り返したり、長引いたりすることで、慢性化したものです。
3ヶ月以上、症状が続く場合は慢性副鼻腔炎といわれます。蓄のう症とは、この慢性副鼻腔炎のことを指します。
蓄のう症・副鼻腔炎の症状
蓄のう症・副鼻腔炎の症状には、下記のようなものがあります。
- 黄色い鼻水が出る
- 粘り気があり、黄色や緑色の鼻水が出ます。
- 鼻が詰まる
- 鼻の粘膜が腫れて起こります。
- 頭痛がある
- 炎症により痛みが起こります。
- 目のまわりが痛む
- 目の奥や眉毛の上、眉間に痛みを感じます。
- 歯の痛み・違和感
- 膿が歯の神経まで広がることが原因です。
- たんが出る
- 鼻汁がのどに流れることが原因です。
蓄のう症・副鼻腔炎の原因
主な原因は細菌感染によるものなので、疲労や病気で体の抵抗力が弱まっているときに発症しやすくなります。また、小児などは、細菌以外の原因もあります。
蓄のう症・副鼻腔炎の治療
蓄のう症・副鼻腔炎の治療は、まず投薬治療を行い、改善されない場合には手術を行うことがあります。
なお、手術等、高度な治療が必要と判断した患者さまには、専門病院を紹介いたしますのでご安心ください。
投薬治療
- 内服薬
原因や症状に合わせて薬が投与されます。
急性副鼻腔炎の場合は1〜2週間程度、慢性の場合は2〜6ヶ月程度の期間になります。ただし、炎症の程度により服用する期間は変わってきますので、医師と相談しながら治療しましょう。 - 鼻ネブライザー
抗生物質や血管収縮剤などの薬を鼻に噴射します。
まず、鼻汁を取り除き、霧状になった薬を鼻の粘膜に噴射します。
▲ 鼻ネブライザー
治療効果がない場合について
以下のような場合は、治療効果が出ないことがあります。
- 蓄膿がひどい
- 鼻の中に突起がある
- アレルギー性鼻炎がひどい
- 喘息であった
- 虫歯が原因(虫歯治療が必要です。)
- 真菌が原因
- 嗅覚異常がある
手術治療
上顎洞穿刺 (じょうがくどうせんし)
内服薬やネブライザーで改善されない場合に専用の針で鼻内部を洗浄します。
治療の流れ
- 麻酔をします。
- 上顎洞に穿刺針を貫通させます。
- 膿の排出や中の洗浄を行います。
内視鏡下鼻内副鼻腔手術
内視鏡を使った病変部位を切除する手術です。カメラで映像をうつしながら、処置します。
治療の流れ
- 麻酔をします。
- 鼻腔内に吸引管(内視鏡)を挿入します。
- 病変部位を切除します。